インタラクティブ五度圏(Circle of Fifths)
西洋音楽理論の基本となる和声マップ。調号、平行調、ダイアトニックコード(主要三和音・副三和音)の相関関係を視覚的に網羅。
五度圏(サークル・オブ・フィフス)を使った作曲・コード進行作成法
五度圏(サークル・オブ・フィフス)は、すべての調(キー)の親戚関係を時計の文字盤のように配置した、音楽家にとっての「和声の羅針盤」です。時計回りに進むと完全5度ずつ上がり、調号のシャープ(♯)が1つずつ増えます。反時計回りに進むと完全4度ずつ進み、フラット(♭)が1つずつ増えます。外側のメジャーキーと内側のマイナーキーは、全く同じ音階構成音を共有する「平行調」の関係にあります。
| 時計の位置 | 長調 (Major) | 平行短調 (Minor) | 調号の数 | 追加される変化記号 |
|---|---|---|---|---|
| 12:00 | Cメジャー (ハ長調) | Aマイナー (イ短調) | 調号なし (ナチュラル) | — |
| 1:00 | Gメジャー (ト長調) | Eマイナー (ホ短調) | シャープ 1個 | F# |
| 2:00 | Dメジャー (ニ長調) | Bマイナー (ロ短調) | シャープ 2個 | F#, C# |
| 3:00 | Aメジャー (イ長調) | F#マイナー (嬰ヘ短調) | シャープ 3個 | F#, C#, G# |
| 4:00 | Eメジャー (ホ長調) | C#マイナー (嬰ハ短調) | シャープ 4個 | F#, C#, G#, D# |
| 5:00 | Bメジャー (ロ長調) | G#マイナー (嬰ト短調) | シャープ 5個 | F#, C#, G#, D#, A# |
| 6:00 | F# / Gb | D#m / Ebm | シャープ6個 または フラット6個 | 異名同音(エンハーモニック)調 |
| 7:00 | Dbメジャー (変ニ長調) | Bbマイナー (変ロ短調) | フラット 5個 | Bb, Eb, Ab, Db, Gb |
| 8:00 | Abメジャー (変イ長調) | Fマイナー (ヘ短調) | フラット 4個 | Bb, Eb, Ab, Db |
| 9:00 | Ebメジャー (変ホ長調) | Cマイナー (ハ短調) | フラット 3個 | Bb, Eb, Ab |
| 10:00 | Bbメジャー (変ロ長調) | Gマイナー (ト短調) | フラット 2個 | Bb, Eb |
| 11:00 | Fメジャー (ヘ長調) | Dマイナー (ニ短調) | フラット 1個 | Bb |
五度圏で隣り合うキー同士は、7つの音のうち実に6つの音を完全に共有しています。例えばCメジャーとGメジャーの違いは「FかF#か」の1音だけです。音階がほぼ同じなため、曲のBメロやCメロで隣の調へ転調しても、聴き手に違和感を与えずドラマチックな展開を生み出せます。
自然に調和する主要コードの探し方
五度圏上で任意のキーを1つ選んでみましょう。そのすぐ右にあるのがV(ドミナント)コード、すぐ左にあるのがIV(サブドミナント)コード、そしてその内側の輪にあるのが平行短調(vi、ii、iii)です。この隣接する6つのコードだけで、古今東西の何千もの名曲やヒットソングの骨格が作られています。
感情を揺さぶる「モーダル・インターチェンジ(借用和音)」
基本のダイアトニックコードに慣れたら、同主短調からコードを1つだけ借りてくる「借用和音」(例:Cメジャーの曲にFmを挿入するサブドミナントマイナー)を試してみましょう。ビートルズの名曲や映画音楽、J-POPのサビ前などで多用される、切なくエモーショナルな隠し味になります。
よくある質問
五度圏で隣り合うキー同士は構成音がほぼ共通しています。例えばCメジャーで曲を作る場合、両隣のFやG、および内側のAm、Dm、Emを組み合わせるだけで、音楽的に美しく破綻のないコード進行が即座に組み立てられます。
時計回り(完全5度上行)に進むと、メジャースケールの音程比率を維持するために第7音を半音上げる必要があり、♯が1つ増えます。逆に反時計回り(完全5度下行)では♭が1つずつ追加されます。
外側の円は明るい響きの「長調(メジャーキー)」を、内側の円は哀愁を帯びた「短調(マイナーキー)」を表しています。外側と内側のペアは、全く同一の調号・構成音を持つ「平行調」の関係にあります。